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その1. 空間芸術家でもあった応挙 |
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天明7年5月大乗寺普請を進める密英上人は上洛して応挙に会い、大乗寺の襖絵を依頼しています。応挙は密英上人の意を受けてこの障壁画空間のプランを練り、一門の絵師達に担当を割り振ったのでしょう。各部屋にテーマをもたせそれにあわせた画題を決めていったのではと思われます。画題の奥に隠された意味と、各部屋が構成する一大宗教空間のプランが応挙の頭の中にあったのでしょう。 部屋の位置や襖の開け閉め、座った時の視点の位置や現実空間との融合までを考え、それぞれの部屋の絵がつくり出すイメージと宗教的な思想空間を一致させ、立体曼荼羅を構成していく応挙は、絵師であると同時に空間芸術家としての能力も兼ね備えていたのです。 |
応挙書簡 |
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◆大乗寺を知る その1. 空間芸術家でもあった応挙 その2. 十一面観音と客殿 その3. 立体曼荼羅 その4. 大乗寺の立体曼荼羅(障壁画空間) その5. 客殿が曼荼羅になっていることがわかったのは? その6. 宗教的イメージの高揚を意図した間取り その7. 絵画空間と現実空間の接点 その8. 大乗寺の隠された符丁 その9. 行方知れずの絵 その10. 長くなった絵、短くなった絵 その11. 新しい発見1 二間続きで絵を見る。 その12. 新しい発見2 かすかな線は水辺となって見える… |
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